Story 6 ダイヤモンドの品質を決める4C

ダイヤモンドを客観的に評価する4つのC、Color、Clarity、Carat、Cut。
この組み合わせがダイヤモンドの個性を表します。

Color

ダイヤモンドは無色透明に近い程希少性が高くなり、価値も高まります。カラーグレードはD~Zまでの23等級に分類されます。無色透明であればあるほど、ダイヤモンドはより多くの光を透過させ、虹色の輝きを放ちます。

 

色のついたファンシーカラーのダイヤモンドもあります。
しかし、希少性の高い天然のファンシーカラーを除いては、一般に無色透明なD・E・Fの石の希少性は非常に高くなります。
HASUNAでは、最高級グレードのD~Hのダイヤモンドを使用しています。

Clarity

クラリティとはもともと「Inperfection=不完全性」における基準であり、4つのCになぞらえて”Clarity=透明さ・明瞭さ”と呼ばれています。
ダイヤモンドの場合は、結晶形成時にとりこまれた包有物が多い程石の透明度が下がり、輝きを損なうという意味あいを持っています。
クラリティのグレーディングは内部の特徴(インクルージョン)と外部の特徴(ブレミッシュ)に分類して行われています。外部特徴はカットやキズなどの存否で判断します。内部特徴としてインクルージョンの大きさ、数、位置、性質、色や目立ちやすさなどを、10倍率拡大という条件で観察してグレードを決定しています。
等級スケールは、熟練したグレーダーが10倍に拡大して検査しても石の内部や外部にインクルージョンやブレミッシュが認められないフローレスから肉眼でも包有物が認められるものまで11等級に分類されています。
内包物やキズの大きさ、または位置による透明度の評価で、11等級に分類されます。
HASUNAではVS2以上の厳選された透明度の高いダイヤモンドを使用し、標準グレードをVS1~VS2としています。

Carat

カラットは宝石の重さを表す単位で、1カラット0.2gです。カラットの語源は、「いなご豆(カロプ)」。昔、乾燥したいなご豆は、天秤の重りに使われていました。
大きなカラットのダイヤモンドは、小さなカラットのダイヤモンドと比べると極めて珍しいため、価格も高くなります。
HASUNAは、美しさの観点からエンゲージリングのセンターストーンの標準を0.3ctに定めており、ご希望に応じて他のカラットをご用意しています。

Cut

カットは形と研磨の技術的な評価を表します。

 

昔、カットの技術がなかった頃、ダイヤモンドはぼんやりとした色味で評価されない石でした。その硬さからインドでは護符として尊重されていたそうですが、美しさではルビーやエメラルドにはかないませんでした。
ダイヤモンドの原石は、上下にピラミッドが張り付いたような形。実はトランプのダイヤ柄はここから生まれました。
あるとき人は装飾品として喜ばれるために左右対称になるようにダイヤモンドを磨きはじめました。
こうしてダイヤモンドが人の手によりその美しさを引き出されました。

ダイヤモンドの美しさはカットしてはじめてあらわれます。
原石のままではガラス玉と変わりはありません。他の3つのC(カラー、クラリティ、カラット)の美しさは自然によって左右されますが、カットは人間の手がダイヤモンドの美しさを引き出せる唯一の機会。そのため、カットは4Cの中でももっとも重要と言われており、ダイヤモンド全体の美しさに大きな影響を与えます。
同じ大きさのカラットであっても、カットが優れている方がより大きく映り、カラーやクラリティもより美しくなります。
HASUNAでは、原則としてラウンド・ブリリアントカットのダイヤモンドについて、GIAの最上位であるExcellentを使用しています。

 

次は、鑑定書についてお話しします。

 

<参考文献>
諏訪恭一『価値がわかる宝石図鑑』ナツメ社
『ジュエリーコーディネーター検定3級』一般社団法人日本ジュエリー協会