【Podcast】宝石の街・ジャイプール。宝石産業の現在と未来

※この記事はHASUNAのPodcast番組「Gemstone Journey 宝石と旅に出よう」2025年2月26日配信分の要約です

皆さん、こんにちは。HASUNA代表の白木夏子です。こちらは私たちのポッドキャスト「Gemstone Journey 宝石と旅に出よう」の内容をもとに、宝石の歴史や石の魅力などをお伝えして参ります。今回も先週に引き続き、 宝石の都インドのジャイプールについて深く掘り下げていきたいと思います。ジャイプールは、その豊かな歴史と宝石産業における重要な役割で、世界中の宝石愛好家やビジネス関係者から注目を集めています。

ジャイプールの宝石産業の現状

ジャイプールは「ない宝石はない」と言われるほど、あらゆる種類の宝石が集まる世界的な宝石取引の中心地です。特に、エメラルド、ルビー、サファイアといった価値の高い宝石は非常に人気があり、世界各地から原石が集まってきます。これらの宝石は、ジャイプールの熟練職人によって巧みにカットされ、その美しさを最大限に引き出されています。

宝石市場の中心は、ジョハリバザールという問屋街です。近年では、国際的なバイヤーだけでなく、オンラインでの取引も増加していますが、2025年現在、輸出の伸びはやや鈍化傾向にあります。しかし、ジャイプールが宝石取引において重要な位置を占めていることに変わりはありません。

職人技術の継承と現代化

ジャイプールの宝石職人の技術は、何世代にもわたって受け継がれてきました。特に伝統的な研磨技術の継承には力が入れられており、若い世代の職人を育成するための学校や研修プログラムも増えています。また、最新のカッティング技術や3Dデザインといった現代的な技術の導入も進んでいます。

サステナビリティへの取り組み

宝石産業が直面する課題として、人件費の高騰、価格競争の激化、そして環境への配慮が挙げられます。HASUNAも取得しているRJC(Responsible Jewelry Council:責任あるジュエリー協議会)認証は、人権、労働条件、環境への配慮など、サステナビリティに関する厳しい基準を設けています。この認証の取得は、インドの宝石産業においても非常に重要視されており、労働環境の改善や自然環境の保護が進んでいます。

エシカルな宝石調達は非常に難しい課題ですが、RJC認証の普及や、アメリカや欧州の企業が人権やサステナビリティに配慮した宝石のみを取引する姿勢を示すことで、状況は改善されつつあります。リサイクル宝石の活用や、エネルギー効率の良い加工設備の導入も、持続可能な宝石産業のために不可欠です。

デンドリティックアゲートとの出会い

実は私、以前から「デンドリティックアゲート」という、石の中に風景が閉じ込められたように見える宝石に魅せられていました。しかし、その産地や研磨方法が不明確なことが多く、なかなか理想的な石に出会えませんでした。

しかし今回、長年の探求の末、ジャイプールで理想的なデンドリティックアゲートを見つけることができたのです!インドのウッタルプラデーシュ州で採掘されたその石は、私の好みにぴったりで、業者の方に写真を送っていただき、選別して購入することができました。もうすぐ手元に届く予定ですが、皆様にお披露目できる日が楽しみです。

終わりに

ジャイプールの宝石産業は、その歴史と伝統を守りながら、持続可能な未来に向けて変化を遂げようとしています。HASUNAも、エシカルな宝石調達を追求し、持続可能な社会の実現に貢献していきたいと考えています。

今回のブログが、ジャイプールの宝石産業についてより深く知っていただくきっかけになれば幸いです。

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